現役医学部生のブログ

医学生の生活や医学部合格の為の受験勉強のコツなど。

病院は大きい方がいい?小さい方がいい?

今日の読売新聞に、紹介状なしで大病院を受診した場合の患者の費用負担を厚生労働省が引き上げる方針であるとのニュースがありました。

 

・大学病院=最高の病院??

これまで私が関わってきた人たち(医療関係者ではない方々)はみな、大学病院こそが最高の病院であると思っているように感じます。もちろん、大学病院は高度医療を担う病院ですので、そこでは時代の最先端をいく治療を受けることはできます。しかし、そのような治療がその人にとって最適で、幸福をもたらすかは一概には言えないのではないかと私は常々感じています。

 

・過剰な医療介入

これはあくまでも私個人の意見ですが、日本の医療は過剰なほどに患者に介入しており、患者側もそれを期待しているように感じます。例えば、完治を希望する癌患者は可能性がある限り何度も手術を行うことを希望したりしますし、医師側も手術を行うことに非常に積極的です。また、延命治療も、延命できる可能性や期間に前向きな見通しが持てるのであれば無制限に行います。しかし、私は医療とはそうあるべきではないと信じています。

 

・私にとっての理想の医療

私にとっての理想的な医療とは

①医療的介入は毎日の生活に支障をきたさない程度に出来るだけとどめる

②生存期間が短くなったとしても、一人の人間として自立して生きていける期間を長くする

③病気の原因を取り除くことを目指すのではなく、毎日の生活に支障が出ることを防ぐ

以上のようなものであり、それを実現してくれるのは中・小の病院だと思います。

 

・私は中・小の病院を利用したいし、家族にもそれを勧めたい

以上のことから、私は大学病院や総合病院などの大病院はそこを利用することによって大幅に将来的な幸福度が上がる(小児の重症患者や致死的な救急疾患、完治の可能性が高い腫瘍など)場合に限って利用したいと思いますし、家族にもそれを勧めたいと思っています。今回の新方針は、些細な病気で大病院を受診することを禁止するものではありませんので、もしも希望があればためらいなく大病院を受診していただければと思いますが、このような意見もあることを頭の片隅にでも残していただけたら幸いです。