一つの教科を完成させるためには(大学受験生対象):第二回
前回は導入だけで終わってしまいましたので、今回は本題に入っていきましょう!
私は教科の「完成」のためには4つのステップ(前回記事の二つ目のグループの人は3つ)が必要であると考えており、それを順番に過不足なくこなすことが「完成」への最短ルートだと思っています。
Step1:大まかに掴む
教科書に記載の順に勉強をしていき、一周で教科や単元を完璧にすることは不可能です。仮に一周での完成を目指して、至極丁寧にやっていっても、普通の人であれば無理だと思います。というのも、この教科、単元がどういうものかというイメージが出来ていない中で勉強しても驚くほど捗りません。(自分の実体験です。もしかすると優秀な人は一周でうまくいくのかも知れません。)勝手に考えていることですが、私は知識というのは筋肉に近いように思います。動かし方を学び、繰り返し使い込んで鍛え、逞しくなることで自分の可能性を少し広げてくれます。まずは概要と基本原則だけを学び、脳の準備体操をしましょう。
Step2:基礎を徹底して習得しつつ基本解法を理解する
基本的に全ての教科と単元で、完成させるためには最も時間を必要とするStepになります。このブログでも何度か触れてきましたが、全ては基礎つまりは教科書(または教科書に準ずるものだとして扱われる参考書)です。教科書の重要性が非常に高いのはおそらく化学や生物、社会全科目と古典などでしょうが、数学や物理も教科書の内容を漏れなく把握することは絶対に必要でしょうし、英語は単語や文法が最後まで重要になります。
過去には簡単に問題集の紹介なども行いましたが、次回、残り2つのStepの説明が終わりましたら、その次の回でこのStepでの使用を検討してほしい問題集と参考書を教科毎に一覧として紹介したいと思います。
次回に続く。
一つの教科を完成させるためには(大学受験生対象):第一回
季節はすっかり秋に向かっていますね。受験生にとってはゆっくり勉強できる最後の季節です。そこで、大学受験における一つの教科の「完成」という視点で私なりの考えを三回ほどに分けて、まとめてみようと思います。
そもそも教科の「完成」とはどういう状況を指すのでしょうか?
私は入試問題の難易度によって、大学(学部)を二つのグループに分けて、教科の「完成」という状況をそれぞれ別々に考えています。
一つ目のグループは難関国立医学部(旧帝大、医科歯科大、防衛医大)と東大、京大、慶應医学部です。こちらに該当する大学を受験する場合は応用問題も時間内に確実に解ける状態こそが「完成」であると思います。多くの受験生にとって、応用問題を確実に解けるようになる(全ての問題が解ける)というのは至難の業でしょうが、現制度下での最高峰に合格するためには、基本問題を全て完璧に解答できることは最低条件であり、確実に合格を手にするためには、応用問題へ数多く解答して他と差をつける、または応用問題にも対応できるメンタルや処理能力を身につけることが必要となります。もっとも、基本問題を完璧にするだけで応用問題はかなり解けるようにはなりますが、こちらのグループは応用問題への十分な対策が必要になると私は思います。
二つ目のグループは上記以外の大学、学部です。一つ目のグループとはうって変わって、こちらのグループは基本問題を取りこぼさない学力をつければ全て合格が可能であると思います。なお、私が意図する基本問題がどのようなものであるかを具体的に言葉で示すことはなかなか難しいですが、簡単に言えば、選択肢や誘導&マス(数学の場合には解答の大きなサポートになるので)がないという状況でのセンター試験問題と思っていただければ大丈夫かと思います。国語、社会、理科、英語では選択肢に記載の内容を自分の頭脳だけで記述できれば十分と言えるでしょうし、数学の場合は誘導とマス、および、ほぼ誘導となっている設問を抜かした状態でも同様に解答出来れば十分だと言えるでしょう。
どの大学を受験するにしても、やるべきことの手順はあまり変わらない
導入が非常に長くなってしまいましたので、具体的な「完成」のための方策については次回から述べていきますが、入試の準備に必要なことはおおよそどの大学を受験するにしても共通しています。逆にそれだけ重要であるとも言えますので、次回も楽しみにしていただければ幸いです。
夏休みが終わりました!
大学生はまだまだ夏休みかと思いますが、小学生の夏休みは終わりましたね。厳密には中学生と高校生も8月下旬まで夏休みでしたでしょうが、部活と補習授業があると「夏休み!」という感じにはなかなかなりにくいのが悲しいところです。
受験生のみなさん、準備は進んでいますか?
高校受験、大学受験を予定している受験生は、準備は順調でしょうか?(私は中学受験を経験していないので、中学受験についてはここでは省略させて下さい)高校受験に関しては冬場の追い込みだけで結果はどのようにでも変えられますが、大学受験はそうとはいきません。この夏から秋にかけての完成度がそのまま合否に直結するといってもおかしくないほど、最後での挽回は難しいので、この夏に満足行く結果が得られていない場合は秋の間に是非とも挽回しましょう。
大学生のみなさんは一生に一度の経験が出来ましたか?
大学生の夏休みは長いです(おそらく)。そして宿題や補習授業もありません。では、何をして過ごせばいいのでしょうか。大学生の間にやるべきことの定義は人それぞれ違うと思いますが、何であっても一生の糧になるようなことに取り組むことを私はお勧めしたいと思います。勉強、アルバイト、部活、海外旅行、読書、映画、遊び…どれにも魅力があって、どっぷり嵌り込めば一生の糧に必ずなります(もちろん新学期が始まったら帰ってきてください)。時間が最も自由に使える期間ですので、未来の自分に時間の投資をしてみましょう。
センター試験の出願が今月末に始まります
来年度センター試験(2015年1月実施)の出願期間は9月29日(月)から10月9日(木)までとなっています。11月1日と2日には防衛医科大学校の入試も行われる予定となっており、いよいよ受験シーズンの到来ですね。受験シーズンというのは半年に満たない短い期間ですが、その後の一生を大きく左右する貴重なものです。悔いの残らないように最大限の準備をし、力を蓄えましょう。